2022年6月22日


6月22日付日経新聞13面と電子版で弊社の海外展開が紹介されました。



マックス建材、金属瓦をアジアや南米に 耐風圧性に強み
地域発世界へ 横浜市
2022年6月21日 18:00


台湾の建築建材展に19年から3年連続で出展し、受注につなげた


災害に強いといわれる金属瓦を製造するマックス建材(横浜市)が海外事業を拡大する。強風に耐える耐風圧性などで「国内最高水準」をうたい、日本と同じく台風が多い台湾や韓国へ展開してきた。さらにボリビアなど新興国にも進出し、防災面での優位性を売りに普及を目指す。

送風機がうなりをあげ、猛烈な風を吹き付ける。風速は大型の竜巻を超える毎秒120メートル。木造住宅が倒壊するほどの強風のなか、金属瓦ははがれずに耐え続ける。

マックス建材による金属瓦「マックス瓦」の耐風圧試験の一幕だ。榎本浩康社長は「家が飛ばない限り、瓦も飛びません」と説明する。台風を想定してジェット水流を吹き付ける水密性の試験では、風速毎秒90メートル相当でも雨水の浸入はなかった。「業界最高水準で、『最強』を自負している」(榎本社長)

一般的な日本瓦に比べ重量が6分の1程度の金属瓦。耐久性や耐震性に優れ、メンテナンスの手間もかからない点が特徴だ。特にマックス建材は住宅用の屋根材に使われる「ガルバリウム鋼板」のなかで、国内製で最高品質のものを使う。これに独自の加工技術と施工方法を組み合わせ、地震や台風に強い製品を開発した。国内では10万棟に採用された実績を持つ。

「災害の多い日本で培った技術を海外で生かせないか」。国内市場が少子化で頭打ちとなるなか、2019年から海外展開に本格的に取り組んでいる。横浜市の外郭団体「横浜企業経営支援財団(IDEC横浜)」などの支援を受け、台湾の「台北国際建築建材展」に19年から3年連続で出展した。災害への強さに注目が集まり、現地での受注につながった。台湾を含む海外合計で20棟を施工した。

国際協力機構(JICA)と連携して中南米での事業拡大も探っている。このうちの一つ、ボリビアは過去に現地の日系人を研修生として受け入れた縁もあって参入した。同国のサンタクルス市を拠点に輸入販売し、将来的な現地生産も見据える。

売上高に占める海外比率は足元で約5%。これを将来は「国内と同程度まで高めたい」(榎本社長)という。事業拡大に向けた課題はコスト面で、安い製品を抱える中国メーカーなどと勝負する必要がある。こうした割安品に比べ、マックス瓦の価格は約2倍だ。新興国で展開するには不利な条件になるため、3~4割ほど価格を抑えた金属瓦を開発している。

施工面のハードルも待ち構える。金属瓦の性能が良くても、適切に施工しなければ十分に発揮できない。ボリビアでは地元大学の建築学科と協力。22年度は現地の施工会社向けにセミナーを開くなど職人の教育にも乗り出す予定だ。

(横浜支局 二村俊太郎)

会社概要 1999年設立。金属瓦が主力製品で、製造から施工まで手掛ける。耐久性や耐風圧性で業界最高水準をうたう。2021年6月期の売上高は5億5000万円。従業員数は15人。





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